ストーリーで学ぶ発達障害

発達障害と一言でいっても、いろいろな人がいます。症状を並べただけではなかなかイメージがわかない方も多いと思いますので、いただいた体験談をもとに発達障害、特に今回はADHDについて学んでみましょう。

 

ADHDのお子さんを持つ方の体験談

発達障害であるADHDという症状をひと言でいうと、落ち着きなさがごく一般的な子供たちに比べると欠けていることが際立っていること。

本当に、じっとしていることができないのです。

身体すべてをほんのしばらくの間静止していることがとても難しいようです。ですが、このような症状だけでは、ADHDであるという診断をするほど安易なものではありません。

 

では、いつ頃から発達障害ADHD)として受け入れ始めたのかといいますと、

ADHDという症状を意識して深く考え始めたのは、保育園に入り始めたころです。ちなみに4歳ごろに入園をしましたが、それ以前からも気にかけてはいましたが、正式な診断名を頂くまでは、あくまでも発達障害ADHD)の可能性があるという事実は、頭の中に入っていました。

しかし、実際に、ADHDの症状と子供の行動や症状を見ていると、やはり、周りの子供たちと比べると落ち着きなさは顕著に現れていることは感じていました。

ところが、

一歳児検診、二歳児検診の時から、小児科の先生に

「落ち着きが少しないね。・・でもまぁ、そのうちに落ち着いてくるかもしれないから、そんなに気にしなくてもまだ大丈夫だけどね。」

などということを聞き、暫くは様子をみることにしました。

でも安心する反面、けいれんを数回以上起こしていることもあるので、ADHDという可能性が低いという事実を否めることもできない‥とも言われました。それから、高熱が出る時だけに起きていたけいれん(熱性けいれん)から、熱が出ない時にも起きる(無熱性けいれん)ようになりました。この無熱性けいれんも年に一回は起きるようになり、数回ほど起きました。その数回無熱性けいれんが起きる時に何度か言われるようになった確信的な言葉が発達障害ADHD)である可能性が高いということ。

一つの理由として、発達障害とは脳の障害であり、けいれんも脳に何らかの障害が発生したがために起こったものと考えられ、どちらも脳つながりということで、診断されました。

そして、これ以外にも、決定的なADHDであるという症状もありました。

 

見られた症状

並んで順番がくるまでその場にいること。姿勢の問題ではなく、単純に、自分の番が回ってくるまで待つということができないので、並んでいてもすぐに飽きてしまい、周りをキョロキョロしては、また違うものに興味を持ち、すると自分が今何をしていたかということは考えずに足が動いてしまうのです。そして、興味を持ち始めた方に行ってしまうのです。ともかく、1つとして何かに執着することができないのです。飽きっぽい性格と言われればそれまでなのですが、落ち着きの無さの飽きっぽさなので、本能の赴くまま、足が動くまま気が済むまで動き続けるのです。何か目的を持ってやってみたいと思っても待つことができ無いので、我慢して待つことで、やりたいことができた喜びを得るよりも、自分が直ぐにでもできるものを探すことを好むようである。

常に、アンテナのようなモノが頭のてっぺんにあり、まるで、そのアンテナがグルグル回って興味という情報を探しているようにも見えます。

そして、その興味というものが、目に見えるすべてのモノに触ってみたいという感情が強くなればなるほど無理矢理にでも取ろうとしてしまいますので、親元から離れ集団生活などが始まる、園や学校では、そそられるものが沢山あるので大変です。授業中も、先生の話を聞くことができないので椅子に座っていることができませんでした。ですので、この頃から、担任の先生と相談する回数が増え、どのように園、学校での生活をいかに友達などと上手く過ごせるようにすればいいのかを話し合いをしました。大事なことは、お世話になっていた先生や、クラスの保護者などにも情報を共有できるようにもしてもらいました。

 

落ち着きの無さは、感情のコントロールができず、周りの友達などと楽しく過ごすことや話をすることができないことです。自分が思っている通りにならなかったり、考えている通りにならなかったり、イライラしてしまうと、周りのモノを叩いたり、蹴ったりすることもあります。あるいは、友達やその場にいる人たちにも叩いたり、蹴ったりしてしまうこともあります。そうです。乱暴な行動も目立ちます。

こうなると、毎日ではないのですが、トラブルが増え大変でした。勿論、その都度、本人ともしっかり話合いをしているのですが、その場では理解をしているようにも見えますが、やはり、感情のコントロールができず、何度も何度も繰り返していました。

でも、根気よく、いけないことをしてはいけないと教え続けることで、少しずつ本当に理解していくようになりました。

そして、最後になりましたが、

もうひとつ良く見られる行動があります。

癇癪を起すこともたびたびありました。

何が原因でそうなるのか分かりませんが、本人の不安であったり、欲求が満たされなかったりと感情が高ぶってしまった時に起こります。このように癇癪を起してしまうと、気持ちの切り替えができないので、少し時間をおいて、気持ちを落ち着かせることをしてきました。勿論、興奮状態にある本人の感情的な負担もありますので、ゆっくり、気持ちが落ち着けるような場所に移動して、暫くそっとしてあげました。

そして、その時の気持ちを上手く聞いてあげることで、本人が安心して頼れる場所でもあり、尚且つ、いつでも愛情を感じられるようにしてあげることが、大切なことなのだと分りました。

怒るよりも、気持ちを分かち合うことを・・・。

そのようにしてあげることで、本人もすっかり成長すると共に、落ち着きを持てるようになり、小学校の中学年ぐらいから、少しずつ変わってきました。

そもそも、ADHDの症状とは・・

成長しながら、感情や行動も落ち着いてはきますが、しっかり抑えることはできませんが、大分変りました。

勿論、本人が生活をしている環境と精神的なストレスで随分と変わりますが、成長期にとっても大切な心がけです。

でも、一般的な子育てにも重要なことなのですが、それ以上に気を付けてあげるようにしてあげなくてはなりません。

小児科の先生からも言われましたが、

成長することで絶対に変わります。」つまり、感情をコントロールでき、抑えられるようにまでになりましたが、それでも、また、ストレスなどが溜まってくると、感情が抑えられなくなることもしばしばありました。

でも・・・本当にその通りになりました。

 

コメント

比較的典型的なADHDの経過のように思われます。 ADHDとは、“Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder”、注意欠陥多動性障害の略で、文字通り、注意力や衝動性に関する症状が幼少期から見られます。しかし、症状が軽く、社会に出てから物忘れや落ち着かなさによるミスやトラブルなどによってADHDではないかと疑われる場合もあります。診断は一般的にこれまでの症状の経過や知能検査、医師の面接などによって行われます。はっきりとした原因はまだ解明されていませんが、脳の働きを調整するノルアドレナリンドーパミンの働きが不足しているために起こっているようです。実際、このような物質を増やす薬が保険適応となり、服用によって見違えるように改善する方もいます。その他、神経の働きを助けるビタミンやミネラルの十分な補充や、腸内環境の改善による神経炎症の改善、運動などによっても症状が改善する可能性があります。発達障害といっても脳は成長していきます。周囲の対応の工夫や生活習慣の見直しなども含め、総合的に対応していきましょう。私のクリニックでは保険での投薬だけでなく、栄養状態を調べる血液検査や食事・栄養指導、脳を適切に刺激するトレーニングなどの指導も行なっています。

 

 

ADHDによく見られる症状

発達障害にもいろいろありますが、その中でもADHDについてどのような症状が考えられるのでしょうか。

多動・衝動性による症状
  • 座っていても手足をもじもじする
  • 席にじっとしていられない
  • おとなしく遊ぶことが難しい
  • しゃべりすぎる
  • 順番を待つのが難しい
  • 他人の会話に割り込む
不注意の症状
  • うっかりミスが多い
  • 活動に集中し続けることができない
  • 話しかけられていても聞いていないように見える
  • やるべきことを最後までやりとげない
  • 課題や作業の段取りが下手
  • 整理整頓が苦手
  • 忘れ物や紛失が多い
  • 気が散りやすい

 

「ストーリーで学ぶ」シリーズ、過去記事はこちら。 

brain-care.hatenablog.com

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